敵というもの吾に無し春の星
吾が妹の髪に触るべし春の蝶
*古典では恋人、妻も妹(いも)と呼びます。
駆けめぐる夢は弥生の炎にて
思ふべしほむらのなかの弥生かな
遙か来し波斯(ぺるしゃ)の人の罌粟植うる
紫陽花のいのち膨らむ青芽かな
願はくば紫雲英の園に眠りたし
汝がこころいざ事問はむ霜柱
北上の川波躍る蕗のたう
濃薊や杜のみやこを思ふとき
山吹は瀧のしぶきに冷へにけり
瀧風に山吹の揺れの止まずなり
貝寄風や浜に拾ひし紅珊瑚
貝寄風や浜に拾ひし屑珊瑚
涅槃西風や浜に拾ひし紅珊瑚
涅槃西風や浜に拾ひし屑珊瑚
オリーブの島へと水脈の柔らかく
お遍路の幾多の罪を背負ひけり
花の雨夢の奥にも夢ありて
石狩の川波たぎる蕗のたう
青林檎こころに残る深き傷
青林檎こころの傷を癒す旅

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