片栗の花はいとしき君のため
2003年3月21日物部(もののふ)の八十少女(やそおとめ)らが汲みまがふ寺井の上の堅香子の花 大伴家持 万葉集19.4143
たくさんの乙女たちが入り乱れて水を汲んでいる寺の井戸のほとりに咲くかたくりの花の美しいことよ
近くの公園に毎年片栗の花を誰か植えます。ああ小さな春がやってきたな。小さな幸せありがとう。
片栗の香をとどけたし君のもと
入学の君へ片栗プレゼント
誰がために誰が片栗を育てしや
イラクの子片栗の香を受け給へ
吾がためと思ひ堅香子愛でにけり
海に沿ひ水仙乱る駅あまた
この駅も次の駅また野水仙
掬ふべし水は青みて今は春
鮭の稚魚放つ大河のさざ波に
甘藍のサラダに落ちし血一滴
花八ツ手見れば白熱の焼夷弾
芽柳を吹く春風に髪梳かれ
春の水掬へば指は翡翠なる
レタス噛み心透きたる思ひかな
どの寺も水仙咲くや花遍路
鳥雲に国見の山の遠こだま
花衣きりと着こなし真砂女逝き
沈丁の夢の遥かに君がゐし
白木蓮まさに開かむいのちかな
紫陽花の幼葉一枚増へて朝
寿司買ふは桜芽吹きの緑の夜
花遍路憂ひ(うい)の奥山けふ越えて (空海作と伝ふいろは歌に寄せて)
夢野華さんの短歌に触発され恥ずかしながら一首
流れゆく川のせせらぎ奏でけりいま酣の菖蒲の苑か
たくさんの乙女たちが入り乱れて水を汲んでいる寺の井戸のほとりに咲くかたくりの花の美しいことよ
近くの公園に毎年片栗の花を誰か植えます。ああ小さな春がやってきたな。小さな幸せありがとう。
片栗の香をとどけたし君のもと
入学の君へ片栗プレゼント
誰がために誰が片栗を育てしや
イラクの子片栗の香を受け給へ
吾がためと思ひ堅香子愛でにけり
海に沿ひ水仙乱る駅あまた
この駅も次の駅また野水仙
掬ふべし水は青みて今は春
鮭の稚魚放つ大河のさざ波に
甘藍のサラダに落ちし血一滴
花八ツ手見れば白熱の焼夷弾
芽柳を吹く春風に髪梳かれ
春の水掬へば指は翡翠なる
レタス噛み心透きたる思ひかな
どの寺も水仙咲くや花遍路
鳥雲に国見の山の遠こだま
花衣きりと着こなし真砂女逝き
沈丁の夢の遥かに君がゐし
白木蓮まさに開かむいのちかな
紫陽花の幼葉一枚増へて朝
寿司買ふは桜芽吹きの緑の夜
花遍路憂ひ(うい)の奥山けふ越えて (空海作と伝ふいろは歌に寄せて)
夢野華さんの短歌に触発され恥ずかしながら一首
流れゆく川のせせらぎ奏でけりいま酣の菖蒲の苑か
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