今生のひととき惜しむ雪柳
2003年3月30日今生のひととき惜しむ雪柳
花の雨逢ふは別れのさだめなり
水仙に響く岬の磯り濤
はこびける棺にあまた桜蘂
見送れるひつぎに数多降る桜
霊柩車桜吹雪を去るりにけり
花冷へや人の思ひははかられず
おなじ花見てゐて違ふ思ひかな
泥もまた煌めきのありて蕗の薹
若くして逝きにし友や花吹雪
少しづつ違ふ想ひの花見かな
幻の花まぼろし人すべて夢
花の名を異国の人に聞かれけり
天気図に桜のしるし北上す
まだ逢はぬ君こそいとし百合の花
種蒔けば春雨うるふ二日二夜
春潮のたゆたふ沖の真珠貝
花の雨夢にぞ逢ひし君いとし
白木蓮意識なき母看る傷み
麗らかや洋酒の瓶に海賊船
春うらら帆船ひとつ瓶のなか
連翹を一枝持ちてそ母見舞ふ
病院の苑連翹の香り満ち
小米花まだ見ぬ詩人いとほしき
雪柳その詩きらめきありにけり
菜の花の屋台に買へり鯖開き
麦の秋迷ひの年を加えけり
花の雨逢ふは別れのさだめなり
水仙に響く岬の磯り濤
はこびける棺にあまた桜蘂
見送れるひつぎに数多降る桜
霊柩車桜吹雪を去るりにけり
花冷へや人の思ひははかられず
おなじ花見てゐて違ふ思ひかな
泥もまた煌めきのありて蕗の薹
若くして逝きにし友や花吹雪
少しづつ違ふ想ひの花見かな
幻の花まぼろし人すべて夢
花の名を異国の人に聞かれけり
天気図に桜のしるし北上す
まだ逢はぬ君こそいとし百合の花
種蒔けば春雨うるふ二日二夜
春潮のたゆたふ沖の真珠貝
花の雨夢にぞ逢ひし君いとし
白木蓮意識なき母看る傷み
麗らかや洋酒の瓶に海賊船
春うらら帆船ひとつ瓶のなか
連翹を一枝持ちてそ母見舞ふ
病院の苑連翹の香り満ち
小米花まだ見ぬ詩人いとほしき
雪柳その詩きらめきありにけり
菜の花の屋台に買へり鯖開き
麦の秋迷ひの年を加えけり
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