奈良七重七堂伽藍八重桜 芭蕉 

霞立つ永き春日を子どもらと手毬つきつつこの日暮らしつ 良寛 
(何年か前、渋谷で良寛展がありました。吾妹子と見にいきました。)

涅槃西風(ねはにし)や浜に寄せくる白珊瑚 麦秋 (私の古い俳句名)

 むかし人は自然にはぐくまれ生活していました。グリム童話にはいつも深い森が出てきます。そこには小人や妖精が住んでいます。アイヌの昔話にも蕗の葉の下に住む小人のお話があります。日本でもお宮さんは必ず森のなかにありました。ラフカデイオ.ハーン小泉八雲の心にはいつもふるさとの妖精がいたと聞きました。何時からか人間は開発という言葉で自然を破壊するようになりました。
 私のふるさとには昔小川があり鮒、あめんぼうが住んで赤蜻蛉が湧くようにいました。ある時川を埋め立て黒い道路になりました。
 宇宙のなかの銀河系のまた小さな太陽系のたった一つの緑の星、それがかけがえの無い地球です。このような緑の星はほかに発見されていません。
 今の宇宙工学ではとても太陽系から外へは出られません。
20世紀以降世界の自然破壊が進み、平行して大量破壊兵器が開発され、世界戦争が起こったように思います。私たちの次の世代に自然を残そうではありませんか。

種蒔けば土の息する気配かな
種蒔いて土の呼吸のありにけり
罌粟の花友のの髪形変はりける
蝶に触れポピーに触れる散歩径
駅頭で林檎を買は妻のため
君のため深紅の林檎買はむめや
ばあちゃんと呼ばれる齢ねぶの花(吾妹子)
黒百合はアルプスに咲く君の花
深紅なる星のしずくの林檎買ふ
白木蓮は揺りかごに似し何育つ
白木蓮は静かにひか育めり
吾妹子は酸っぱき林檎好みけり
髪形を変へてそよ風柳の芽
春昼の弾みし木霊還りけり
麗かやお皿に乗せるほどの富士
カステラの欠けらを飛ばす春の風
入学の子は遙かにも阿波の国
早桜思ひ思ひの弁当食む
賜りし瑞穂の国の花日和
紫雲英田の遙かな山に城甍
初読みのふと繙くはヨハネ伝
砂の城建ては壊して白木蓮
沈丁花ややの造りし砂の家
連翹の苑に残りし砂の城
苺売る男計算頼りなく
花大根伝ひ滴る雨の粒
奔とばしる水の燐き花吹雪
花降れば水の妖精舞ひにけり
園長の花菜を括る日曜日
眠りても胸に溢るる白木蓮
薬師(くすし)より戻る吾妹(わぎも)に鯡焼く
耕せし土のなかから桜貝
ポケットに宝のごとく桜貝
若草やゆるりと動く車椅子
若草に舞ふは素足の太極拳
若草やウエルテル読みし日の数多
鳥雲に若草の日は遠く過ぎ
ウエルテルを読む若草の堤かな

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