眠りたぬ
目にうつりしは
そは誰か
青葉きらめく
君のおもかげ

くちづけを
すれば女神の
よみがへり
萌草を踏みて
ともにぞ舞はむ

すねたるは
君の言の葉
足らぬため
指触れあへば
麗かな朝

花あんず
君の前髪
目に掛かる
そっとあげても
みたきと思ふ

波のうた
響く南の
島なれば
椰子の実ひとつ
渚に拾ふ

瀬を早み川波躍る蕗の薹
蕗の薹採れば黒土かがやけり
若葉風はたちの夢は今もなほ
蒲公英のほつりほつりと復活祭
雨三夜机の芥子の開きけり
春の夢覚めても介護疲れかな
筍ごはん炊きをる妻のやさしくて
筍を茹でて心の柔らかに
濯ぎもの数多干せば食卓芥子の花
八重桜望む窓辺に衣干す
国見山村々統すべて笑ひけり
就職の決まり青年夏背広
少年の萌草に寝てゲーテ読み
赴任せし北のみやこのリラ祭り
北上の川浪響く蕗の薹
みちのくの闇深ければ大銀河
鳥の声聞こへる度に落ち椿
花飾るしぐさでレタス盛りにけり
星屑のほつほつ降れる花大根
屯田の部落雪解の水響き
ひともとの木に紅白の桜花
藤便りようやく聞こへ昨日今日
春愁や涙で癒す目の傷み

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