盆僧のあまりに早き読経かな
2003年8月15日短歌コーナ
酸漿を鳴らして少女頬豊か宵の祭の果てにけるかな
捻花の一輪挿せし夕べには故郷の母に遠電話する
悲しとは哀しとも愛しともやまと言葉の歌のいとほし
老いといふ哀しき言葉ありにけり今も忘れじ少年の夢
魂の炎集まり焼き尽くすいくさの時代夢かまぼろし
その国の文に貼りたる切手には若き女王の面影いつも
宣戦の無き戦悪しと言ひし国またもや他国占領したれり
俳句コーナー
哀れにも目しひ秋霖籠もりかな
秋涼し茶碗に注ぐ翠の茶
ラベンダー一輪摘むも秋思ひ
盆の供花如何にせむとて深思ひ
新秋刀魚買ひに走るも霖雨かな
新秋刀魚買ふべく走るささめ雨
秋霖や独りオセロの亦負けて
紅花や芭蕉読みゐる壺碑かな
芋嵐瀧壷深く不動尊
新秋刀魚とて価格は問はざりし
喪に服し精進潔斎冷奴
喪に服し精進潔斎夏料理
紅花の茂吉の国の夕日かな
郭公や屯田屋敷大夕日
廃校の木柵朽ちて日輪草
盆僧葬り短かに去りにけり
盆僧のあまりに早き読経かな
はまなすの岬に怒濤立ちにけり
湧泉の奏でる音も秋さやか
サングラス脱して読むは啄木集
浄瑠璃の恋は哀しき星祭
古書店の間口一間秋霖雨
息留めて暫し見つめし油虫
幼なごの夕の電話も素秋かな
静かにもごきぶり捕らふ手際かな
その戦史大方嘘で終戦日
赤ん坊の言葉また増へ日々草
この百年あまた戦や百日紅
古書店に吹きこむ風も素秋かな
酸漿を鳴らして少女頬豊か宵の祭の果てにけるかな
捻花の一輪挿せし夕べには故郷の母に遠電話する
悲しとは哀しとも愛しともやまと言葉の歌のいとほし
老いといふ哀しき言葉ありにけり今も忘れじ少年の夢
魂の炎集まり焼き尽くすいくさの時代夢かまぼろし
その国の文に貼りたる切手には若き女王の面影いつも
宣戦の無き戦悪しと言ひし国またもや他国占領したれり
俳句コーナー
哀れにも目しひ秋霖籠もりかな
秋涼し茶碗に注ぐ翠の茶
ラベンダー一輪摘むも秋思ひ
盆の供花如何にせむとて深思ひ
新秋刀魚買ひに走るも霖雨かな
新秋刀魚買ふべく走るささめ雨
秋霖や独りオセロの亦負けて
紅花や芭蕉読みゐる壺碑かな
芋嵐瀧壷深く不動尊
新秋刀魚とて価格は問はざりし
喪に服し精進潔斎冷奴
喪に服し精進潔斎夏料理
紅花の茂吉の国の夕日かな
郭公や屯田屋敷大夕日
廃校の木柵朽ちて日輪草
盆僧葬り短かに去りにけり
盆僧のあまりに早き読経かな
はまなすの岬に怒濤立ちにけり
湧泉の奏でる音も秋さやか
サングラス脱して読むは啄木集
浄瑠璃の恋は哀しき星祭
古書店の間口一間秋霖雨
息留めて暫し見つめし油虫
幼なごの夕の電話も素秋かな
静かにもごきぶり捕らふ手際かな
その戦史大方嘘で終戦日
赤ん坊の言葉また増へ日々草
この百年あまた戦や百日紅
古書店に吹きこむ風も素秋かな
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