(*^。^*)
靴紐のふと切れにける大花野ふと一本の吾亦紅摘む
鳴る靴を鳴らして嬉し幼なごの埴輪の丘を走りて行けば
だぶだぶの軍靴履きて通ひたる新制中学なつかし悲し
菊月の堂に座りし思惟佛の幽かに笑みし朝にありける
温室の蘭の香りに少し酔ひ目眩のしたる午後の三時に

佐渡今日は紅葉降りける薪能
紅葉亦花よりも佳き桜かな
秋潮へ帰りたくなると鰯かな
石榴はぜ小さな夢の亦生まれ
秋津島天上天下菊日和
緋に燃ゆる菊の届きし絵の手紙
菊一輪摘むは絵手紙描くため
団栗の素朴が好きで拾ひけり
ほっこりと湯気立つ南瓜皿にあり
おみおつけ豆腐たっぷり栗おこわ
秋さやか空気たっぷり食べにけり
とろろ汁汽笛の聞こゆ麦飯屋
新蕎麦ののんどを走る速さかな
植木屋の総出の手入れ菊花壇
菊展の菊の手入れの白き筆
母好きな松茸入りの茶碗蒸
紅葉降る層雲峡に陛下の碑 
鳰遊ぶ日照雨(そばえ)の川の暮るるまで

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