暗闇にからくり人形ふと動く秋風かすか入りし気配か
松ぼくり一つ拾へてポケットに絵手紙一枚描かんとぞ思ふ
光の中に波のきらめきありにけりモネの睡蓮池に浮かびぬ

空狭き都に住むや神無月     夏目漱石

陸奥のもってのほかてふ菊膾  
葡萄食べ一語一語をいとほしみ
巖流島今も昔も帰燕かな
秋風にひとオカリナの響きけり
紅葉して東大寺前筆を買ふ
薦らるもつてのほかてふ菊膾
紫の菊を括りて夫は亡き
菊括る紐は真白で未亡人
髪飾り重きに耐へて七五三
髪飾り重き三つの七五三
髪飾り重き小雨の七五三
秋暑し遂に買ひたるアイスクリン
絵手紙とともに舞ひこむ秋の風

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