ISBN:4003330110 文庫 中村 元 岩波書店
最もブッダの言葉に近い書籍である。この本を読むとどのようにブッダが生きたか理解できる。ブッダは人は如何に生きるかということを身をもって教えている。
 今の日本の仏教がいかにブッダの教えと離れているか痛いほど分かる。一部の僧に葬式仏教を擁護する動きがあるのは悲しい。彼等は死人を食い物にしている禿げ鷹である。
すべての教えは原典に戻ることこそ必要である。今の日本仏教の護持している仏典、お経は全くブッダの教えとは関係の無いものである。
 今の檀家制度は江戸幕府が、戸籍制度として採用したもので、檀家に入っていない者を無籍人と弾圧したなごりである。それは年貢の取り立てとキリシタン弾圧に利用されたものである。明治以降は地方自治体に戸籍制度があるので、檀家制度は全く無用の存在である。いうなれば今では愚かなる世襲制度のお寺の集金のためのシステムである。
 また1950年ころから日本は農業国から工業国または知識産業国に変換し大きな人口移動、社会変動があったのに、旧来のいわゆる仏教界の僧とか呼ばれる人達は村、部落単位の檀家制度に寄りかかり天下太平の気持ちで手をこまねいて何もアクションを起こしていない。オウム事件もこのような心の空白を埋められない人達が起こした事件である。いわゆる仏教者は自ら反省すべきである。

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