恋猫と共に鏡をのぞきけり皆吉司

2004年2月27日ポエム

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Feburary 27 Friay 2004 Fair 11℃
1000 Floral museum. 1040Emoos house 1200 Osho chinese restaurant. 1300 Central sports club， swimming pool.

恋猫のかへる野の星沼の星　　橋本多佳子

恋猫と共に鏡をのぞきけり皆吉司

振り洗ふパセリみどりに寒明けぬ岡本眸
春寒き一灯恃む坂住まひ
畳目の緊まりて青し木の芽寒
祈ぎごとや青蕾ひしと山椿
堰かれて白し恐らくは雪解川
川奔り清潔に春来つつあり
時雨孤りをつねの夜更かしに
春怒濤己れ問ひつめゐたりけり
通るとき窓に人影凍ゆるむ
義理欠いてひたすら春の風邪籠り
春寒し見えゐて遠き橋灯る
木の芽雨寝ねむと起ちて息ひとつ
遠野火や人に孤独といふ個室
春寒しまた重ねたる遅滞稿
夕東風や橋くぐり来る舟の音
遠き見て遠きを思ふ風光る
鳥ぐもり仕事の旅も馴れにけり
風光る崩れてはしる波の先

小正月餅をかうふなり夕まぐれ
白鳥の帰郷の心もだしがたく
白鳥の羽ばたき遙か帰郷の日
ふと逢ひし幼なご柚子を持ち走る
朝ぼらけ俳画教室春の雨
清潔にありたき心春の雨
夕東風やせせらぎにある春の唄
木の芽雨傘を差さずにポストまで
メルヘンの小人の背丈チューリップ
温室のアゼリアの香にやや眠し
張り絵なる雛に供へる桜餅