花八ツ手この貴重なる宵なれば君の青春大切にせよ
青春は帰らぬものよ寒桜
大根を抜けばたちまち春の虹
君に問ふ春のひと時誰がためぞ
春の夢覚めても更に次の夢
家持の片栗の花手に包む
片栗のこのあえかさは君の頬
花八ツ手この貴重なる宵なれば
君に告ぐこの春刻を大切に
薄桜かくまで空の深さかな
薄桜かくまで空の蒼さかな
野遊びの思ひを誘ふ鳥の声
野遊びの思ひもだしく鳥の声
青林檎彼方に流る白き雲
さえずりの真中にある椿かな
真砂女忌の山茶花のあえかなる
真砂女逝くこの花冷えの暁に
真砂女逝く紅梅の散りし夜
真砂女逝く房の国花の雨
さえずりのわだなかにある紅椿
咲き満ちし桜の苑に君が逝き
房の国から桜便りと訃の知らせ
目しひなる人も頬笑み花の宴
意識無き母を看しあと花の雨
意識無き母を看しあと花の冷え
意識無き母の手さする花の冷え
敵というもの吾に無し春の星
吾が妹の髪に触るべし春の蝶
*古典では恋人、妻も妹(いも)と呼びます。
駆けめぐる夢は弥生の炎にて
思ふべしほむらのなかの弥生かな
遙か来し波斯(ぺるしゃ)の人の罌粟植うる
紫陽花のいのち膨らむ青芽かな
願はくば紫雲英の園に眠りたし
汝がこころいざ事問はむ霜柱
北上の川波躍る蕗のたう
濃薊や杜のみやこを思ふとき
山吹は瀧のしぶきに冷へにけり
瀧風に山吹の揺れの止まずなり
貝寄風や浜に拾ひし紅珊瑚
貝寄風や浜に拾ひし屑珊瑚
涅槃西風や浜に拾ひし紅珊瑚
涅槃西風や浜に拾ひし屑珊瑚
オリーブの島へと水脈の柔らかく
お遍路の幾多の罪を背負ひけり
花の雨夢の奥にも夢ありて
石狩の川波たぎる蕗のたう
青林檎こころに残る深き傷
青林檎こころの傷を癒す旅

Do you love Cinderella ?

2003年3月13日
March 13 is Osaka airraid memorial day. On 1945 March 13 many many military airplains droped fire bombs in Osaka and many many children died in fire. They ware burned in alive. No more war! Against war!

シンデレラ好きならあげる桜草
シンデレラ貴女にあげる桜餅
Dear Cinderella please Japanese cherry cake.
Do you like ? Oh this is very delicious!

珈琲沸かす音も長閑けき弥生かな 3.46
友あまた熱火に逝きし弥生かな
友あまた炎に逝きし弥生かな
友悼みギター弾きける弥生かな
弥生なる炎の後は友を見ず
二歳にしシンデレラ好きクロッカス 3.59
あどけなくシンデレラ好き桜草
あどけなくシンデレラ好きチューリップ
ひなの絵にうかと付けたる泣きぼくろ
下総の可愛ゆき山の笑ひけり 03.3.13 4.40
下総のなべて小ぶりの山笑ふ
絵手紙に雛の一句を書き添へぬ
放哉の島オリーブの花の風
意識無き母を撫ずれば月おぼろ
鈴蘭の咲けば土さへうるはしき 03.3.13 14.18
如月の夜の碧さよ丁字の香(丁字=沈丁花)
読んでいただいた方へのmessageです。
「鏡よ鏡 世界で一番美しい人は誰でしょう?」
「世界で一番美しいのは貴女です。」グリム童話 白雪姫
では原文で楽しんでください。
"Spieglen, Spieglen an der Wand, Wer ist die Schoenste im ganzen Land ?"
"Ihr seid die Schoenste im Land,"
Brueder Grimm SNEEWITTCHEN
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ひなの絵に散らす造花の桃の花
ひなの顔描き一点泣きぼくろ
日の当たる端より開く早さくら
図書司書の卓に一枝の桃の花
図書司書の今適齢期桃の花
図書司書の少し憂ひや桃の花
ペルシャより遙かに来たり芥子植える
西域の青年ひとり芥子植える
絹の道辿り来たりて芥子植える
農学部雲飛ぶ日和桑を解く
蔵王嶺に雲飛ぶ日和桑を解く
探梅はやがて雪見の景となり
石狩の全ての雪解響きけり
総の国なべて小振りの山笑ふ
紫陽花の青芽膨らむ朝の雨

Waiting English poem.

2003年3月11日
三寒の丁字の香り沈む朝(丁字=沈丁花)
紙ひいな折りてしばしは子供めき
ひいな折るまなこ指先子供めき
三寒の暖炉の油減る速さ
渦潮を俯瞰の丘の野水仙
オリーブの若葉の島に潮青し
三寒の岩戸の里とろろ蕎麦
如月の逝くを惜しみてギター弾く
若草やウエルテル読みし日のあまた
紙ひいな折りて人妻華やげる
羊羹を一寸切りて朝余寒
虚空の点白鳥となり着水す
母を看し個人病室なほ余寒
余寒なほ酸素マスクの冷たさよ
安房青芽たちまち霞む沖の富士

大和心をいざ問はば朝日に匂ふ山桜花  本居宣長

やまと心 すなわち日本人の心とは何でしょうか。それは「もののあわれ」を知ることである。「あわれ」とは、「いとほしい」「悲しみ持った愛、滅びるものに寄せる愛」でもあろうか。「いとほしい」、は愛LOVE よりもっと深い、広い意味があります。それは日本の自然を見、人を愛し、詩を読み、また詠む、ことにより自分で感じる他はないと思います。
病室に沈丁の香の漂へり
時折は富士を隠せし卯波かな
北斎の富士を隠せし卯波かな
遠富士も笑ひけるかな安房日和
遠富士も霞のなかに笑ひけり
早蕨や相模はおぼろ道祖神
芽紫陽花青める朝の冷たさよ
一尺の鰆を捌く技の冴え
早春や常臥の母のまた眠る
うららかや何処かに帽子置き忘れ
闇に住む数多の鬼に豆を打つ
遠富士の今朝はくっきり寒桜
残心の気の張りつめし初稽古
凧の糸引くは遠富士招く如と
峠から太鼓の谺山笑ふ
こころざし今も忘れず返り花
薄氷を割る力あり蕗のたう
赴任せしみちのくの丘春嵐 03.3.10 5.18
貝寄風や浜に拾ひし紅き石
貝寄風や桜貝より潮の音

深き夜に看とり疲れて沈丁花
海を越す富士へと飛ばす奴凧
北斎の富士へと飛ばす烏凧
連凧のうなる彼方に雪の富士
ほのぼのと小春日ありて風生忌
愛唱句口ずさみいし風生忌
母を看る深夜一時の春の雨
一つづつ月にほうけし猫柳
福寿草寄り合う如き句会かな
青春はかくも若葉のポプラかな
青春はかくもむらさきリラの花
はまなすや沖には遥か夢のあり
青嵐ポプラを抜けて農学部
その蔭の石蕗より花の散りにけり
日矢弱き端より石蕗の枯れ始む
梅東風と言へど未だに冷ゆる朝
杉の秀に掛からむとしてどんどの火
住みなれし海辺の町の花菜雨
鈴蘭に寄せる土さへいとほしく
はまなすの揺れの止まずや襟裳崎
菜の花の畑に浮かびし比良の山
常臥しの母を見つめて二月尽
早桜影は自ずと道祖神
道祖神守(も)る里人に早桜

青葉風ポプラの林透り抜け
荒星の陸奥の丘へと赴任せし
荒星の陸奥の峡へと赴任せり
海近き長崎の丘チューリップ
海望む長崎の丘チューリップ
天主堂高みにありてチューリップ
修正の手紙の滲み二月尽
春雨に封筒滲み二月尽
絵手紙に雨の滲みて二月尽
絵手紙に雨滴滲みて二月尽
土雛のおぼつかなくも立ちにけり 
土雛に参らす為の金屏風
白鳥を見て鼻の凍れる思ひかな
白鳥を見て秘かに涙こぼしけり
白鳥を見て耳のしばれるの思ひかな
子の為に大振りの鷽請けにけり
子の為に荒彫りの鷽請けにけり
青芽吹くポプラ並木の農学校
旅に来て諸子の群を見つけたり
荒東風を帰り来りて鱈の鍋
下総の稲毛の浜の早桜
早桜眺めむとして東風のなか
公園のはずれの一枝早桜
如月の骨にしみいる返り寒む
木の実雛作り終わりて雨になり
I found early chrry bossoms in the near park.But hard spring wind was browing.
雛祭り終りし後の嵐かな
マスクには一つ光りしアップリケ
その少女マスクに光るアップリケ
その少女マスクに星のアップリケ
如月の眩しき風に驚きぬ
如月の眩しき風に身を細め
如月の風に睫のそよぎけり
雛に似た乙女と逢ひし朝(あした)かな
紫雲英野にどっかと降ろす乳母車
草萌にどっかと降ろす乳母車
紫雲英野にどっかと降ろす車椅子
草萌にどっかと降ろす車椅子

世界に平和を

2003年3月4日
ひなの夜にひとりし想ひギター弾く
ひなの夜や戦火に迷ふ昔あり
ひなあられ戦さに逝きし友あまた
如月の夜の静かにもギター弾く
韓国、中国、エジプトその他の国の人が来ていました。
雛の日を異国の人と語らへり
ひな祭り午後は激しき雨となり
初ひなのまなこ大きな子と遊ぶ
雛の日に松毬人形作りけり
若草野素足になりて太極拳
若草に靴脱ぎ捨て太極拳
太極拳一差し舞へば落ち椿
若草は雲の如くに太極拳
どの雛の優しかりける創作展
どの雛もかんばせ優し創作展
手作りの雛のかんばせ優しけり
手作りの女びな男びなのふくよかに

今日の日記

2003年3月2日
若草に寝てウエルテルを読みふけり
雛の灯をともしみごり児佳き眠り
啓蟄の朝の菜畑に穴あまた
赴任せし丘に走りぬ雪解水
北上の流れ響きし蕗のたう
野火走る丘の遙かに古城あり
猫柳触れて少年去りにけり
野火走り煙に隠る古城かな
あけぼのの光眩しき猫柳
鯉のぼり立つげんげ田の広さかな
蒲公英の絮のほうけし暖かさ
左義長の端に控へし消防車
開拓の部落に走る雪解水

俳句で詩的人生。

2003年3月1日
冬桜職退きてより縞のシャツ
帰り花少年の夢まだ失わず

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