石蕗の花来し方思ふ昨日今日
2003年11月18日(*^。^*)
国巡るあ鳥かまけり行き廻り帰り来まではいはひて待たね
万葉集 東歌20.4339
忘れける古き恋文ふと見れは昔も今も君はとこしなへ
冬草のなかに僅かな緑見し遙かに聞こゆマラソンの靴音
お歳暮を纏める話句会の後
団栗のポケットに鳴る句会かな
色鳥の声に囲まれ太極拳
秋の野に花鶏(あとり)の遊ぶ良き日和
石蕗咲けば胸に一つの期すること
石蕗の花来し方思ふ昨日今日
引退の横綱苦渋虎落笛
鶴飛来土佐の浜には龍馬像
鶴飛来土佐の浜には白珊瑚
マラソンの遂には歩く冬菫
菊日和歯痛の妻の布団干す
妻に買ふ津軽林檎の重さかな
備へける工具一組秋桜
山粧ふ伊香保の宿の出湯錆び
焚火より強きほむらの胸にあり
マフラーの包みに潜め恋の文
恋の文知らずに燃やす焚火かな
板前の技の冴見せ鰤捌く
国巡るあ鳥かまけり行き廻り帰り来まではいはひて待たね
万葉集 東歌20.4339
忘れける古き恋文ふと見れは昔も今も君はとこしなへ
冬草のなかに僅かな緑見し遙かに聞こゆマラソンの靴音
お歳暮を纏める話句会の後
団栗のポケットに鳴る句会かな
色鳥の声に囲まれ太極拳
秋の野に花鶏(あとり)の遊ぶ良き日和
石蕗咲けば胸に一つの期すること
石蕗の花来し方思ふ昨日今日
引退の横綱苦渋虎落笛
鶴飛来土佐の浜には龍馬像
鶴飛来土佐の浜には白珊瑚
マラソンの遂には歩く冬菫
菊日和歯痛の妻の布団干す
妻に買ふ津軽林檎の重さかな
備へける工具一組秋桜
山粧ふ伊香保の宿の出湯錆び
焚火より強きほむらの胸にあり
マフラーの包みに潜め恋の文
恋の文知らずに燃やす焚火かな
板前の技の冴見せ鰤捌く
コメントをみる |

髪切つて冬の旅をば思ひけり
2003年11月17日(*^。^*)
君なくば吾は空蝉抜け殻と心虚しく生きるのみぞや
木枯やわれを支ふるものはわれ 下村梅子
髪切つて冬の旅をば思ひけり
虎落笛駅に失ふ友の夢
シーサーの沖のヨットを睨みけり
彼岸西風(ひがにし)やシーサーの瞳の笑ひけり
白南風(しろはえ)や浜に拾ひし白珊瑚
秋麗の国見峠に木霊して
一生は死への準備か石蕗の花
冬の夜のショペンハウエル導眠剤
君なくば吾は空蝉抜け殻と心虚しく生きるのみぞや
木枯やわれを支ふるものはわれ 下村梅子
髪切つて冬の旅をば思ひけり
虎落笛駅に失ふ友の夢
シーサーの沖のヨットを睨みけり
彼岸西風(ひがにし)やシーサーの瞳の笑ひけり
白南風(しろはえ)や浜に拾ひし白珊瑚
秋麗の国見峠に木霊して
一生は死への準備か石蕗の花
冬の夜のショペンハウエル導眠剤
コメントをみる |

玉のごとき小春日和を授かりし 松本たかし
2003年11月16日(*^。^*)
紀勢線蜜柑の花の咲く浜を通りて亦も山に入れる
玉のごとき小春日和を授かりし 松本たかし
朝顔の紺の映りし水汲めり
団栗の呟き聞こゆ夜長かな
鰤起こし立山連峰海に落つ
秋深し季語の一つを選び抜く
禅寺の魚板を打てば秋の蝉
煎餅を割る音のして夜長かな
埴輪には潮騒聞こゆ仕草あり
描きたる椿一瞬崩れけり
その君は気高くもあり冬薔薇(そうび)
あなたこそ令夫人にて冬の薔薇
人形の踊りだしける夜長かな
冬化粧電車のなかでは遠慮召せ
駅前は蘭の香りの午後三時
駅広場真紅に染めシクラメン
冬うららマリアチャペルの婚の鐘
猫背伸びするほどまこと冬うらら
珊瑚樹の実り豊かな句会かな
紀勢線蜜柑の花の咲く浜を通りて亦も山に入れる
玉のごとき小春日和を授かりし 松本たかし
朝顔の紺の映りし水汲めり
団栗の呟き聞こゆ夜長かな
鰤起こし立山連峰海に落つ
秋深し季語の一つを選び抜く
禅寺の魚板を打てば秋の蝉
煎餅を割る音のして夜長かな
埴輪には潮騒聞こゆ仕草あり
描きたる椿一瞬崩れけり
その君は気高くもあり冬薔薇(そうび)
あなたこそ令夫人にて冬の薔薇
人形の踊りだしける夜長かな
冬化粧電車のなかでは遠慮召せ
駅前は蘭の香りの午後三時
駅広場真紅に染めシクラメン
冬うららマリアチャペルの婚の鐘
猫背伸びするほどまこと冬うらら
珊瑚樹の実り豊かな句会かな
コメントをみる |

白山の影引き締めて鰤起こし
2003年11月15日(*^。^*)
白山の影引き締めて鰤起こし
白山の颪を聞きて鱈揚げる
石蕗育て夫なき女薄化粧(けはい)
シクラメン誇りの高き令夫人
崩るるは森羅万象姫椿
姫椿崩るればこころ傷みけり
廚水椿一輪浮かびけり
姫椿一輪浮かぶ廚水
今年酒のんどを走る早さかな
越後人土産に下げて今年
みちのくのどの駅にても柿の秋
多賀城の源氏が植えし柿実る
忠魂碑訪れ人無く秋の苔
芭蕉見し壺の碑まさに秋の苔
蕎麦さへも肴となりぬ今年酒
白山の影引き締めて鰤起こし
白山の颪を聞きて鱈揚げる
石蕗育て夫なき女薄化粧(けはい)
シクラメン誇りの高き令夫人
崩るるは森羅万象姫椿
姫椿崩るればこころ傷みけり
廚水椿一輪浮かびけり
姫椿一輪浮かぶ廚水
今年酒のんどを走る早さかな
越後人土産に下げて今年
みちのくのどの駅にても柿の秋
多賀城の源氏が植えし柿実る
忠魂碑訪れ人無く秋の苔
芭蕉見し壺の碑まさに秋の苔
蕎麦さへも肴となりぬ今年酒
コメントをみる |

(*^。^*) 川べりの細畑京菜の青の光り
2003年11月14日(*^。^*)
庭の千草も虫の音も枯れてさびしく、なりにけり 里見義
かつて鳴らせしラグビー青年立冬の朝の訃報来たりけり
煮大根煮かへす孤独地獄なれ 久保田万太郎
三代の栄華を訪へば落ち葉舞ふ 佐藤春夫
紫の風の散らせし秋桜
霧ごめの朝市で買ふ蕪漬
霧を生む川べりで買ふ蕪漬
唐辛子地の塩なれば深紅にて
昼餉後の熟寝(うまい)愉しき炬燵かな
学校の落葉炊きにと誘はれし
冬蝶の月の光に舞ひにけり
榛名湖の湖畔の朝の茸売り
(*^。^*)
庭の千草も虫の音も枯れてさびしく、なりにけり 里見義
かつて鳴らせしラグビー青年立冬の朝の訃報来たりけり
煮大根煮かへす孤独地獄なれ 久保田万太郎
三代の栄華を訪へば落ち葉舞ふ 佐藤春夫
紫の風の散らせし秋桜
霧ごめの朝市で買ふ蕪漬
霧を生む川べりで買ふ蕪漬
唐辛子地の塩なれば深紅にて
昼餉後の熟寝(うまい)愉しき炬燵かな
学校の落葉炊きにと誘はれし
冬蝶の月の光に舞ひにけり
榛名湖の湖畔の朝の茸売り
茸売り少し暇にて世話話し
吟行の昼餉は軽き茸蕎麦
昼餉さへこれ吟行の茸蕎麦
川べりの細畑京菜の青の光り
俳諧は十人十色冬木立
冬うららマッカーサーの長パイプ
マッカーサー憎し懐かし虎落笛
冬の鯉ものうげ鰭を扇ぎけり
シクラメン銀の籠にと飾りけり
吟行の昼餉は軽き茸蕎麦
昼餉さへこれ吟行の茸蕎麦
川べりの細畑京菜の青の光り
俳諧は十人十色冬木立
冬うららマッカーサーの長パイプ
マッカーサー憎し懐かし虎落笛
冬の鯉ものうげ鰭を扇ぎけり
シクラメン銀の籠にと飾りけり
庭の千草も虫の音も枯れてさびしく、なりにけり 里見義
かつて鳴らせしラグビー青年立冬の朝の訃報来たりけり
煮大根煮かへす孤独地獄なれ 久保田万太郎
三代の栄華を訪へば落ち葉舞ふ 佐藤春夫
紫の風の散らせし秋桜
霧ごめの朝市で買ふ蕪漬
霧を生む川べりで買ふ蕪漬
唐辛子地の塩なれば深紅にて
昼餉後の熟寝(うまい)愉しき炬燵かな
学校の落葉炊きにと誘はれし
冬蝶の月の光に舞ひにけり
榛名湖の湖畔の朝の茸売り
(*^。^*)
庭の千草も虫の音も枯れてさびしく、なりにけり 里見義
かつて鳴らせしラグビー青年立冬の朝の訃報来たりけり
煮大根煮かへす孤独地獄なれ 久保田万太郎
三代の栄華を訪へば落ち葉舞ふ 佐藤春夫
紫の風の散らせし秋桜
霧ごめの朝市で買ふ蕪漬
霧を生む川べりで買ふ蕪漬
唐辛子地の塩なれば深紅にて
昼餉後の熟寝(うまい)愉しき炬燵かな
学校の落葉炊きにと誘はれし
冬蝶の月の光に舞ひにけり
榛名湖の湖畔の朝の茸売り
茸売り少し暇にて世話話し
吟行の昼餉は軽き茸蕎麦
昼餉さへこれ吟行の茸蕎麦
川べりの細畑京菜の青の光り
俳諧は十人十色冬木立
冬うららマッカーサーの長パイプ
マッカーサー憎し懐かし虎落笛
冬の鯉ものうげ鰭を扇ぎけり
シクラメン銀の籠にと飾りけり
吟行の昼餉は軽き茸蕎麦
昼餉さへこれ吟行の茸蕎麦
川べりの細畑京菜の青の光り
俳諧は十人十色冬木立
冬うららマッカーサーの長パイプ
マッカーサー憎し懐かし虎落笛
冬の鯉ものうげ鰭を扇ぎけり
シクラメン銀の籠にと飾りけり
コメントをみる |

猫の髭そっと撫でたき菊日和
2003年11月13日(*^。^*)
湯河原の丘にてはべる蜜柑狩遙かな沖に白き船見へ
病院の受付台に置かれたる心なごます小熊の人形
鳥啼きて水音くるゝあじろかな 与謝蕪村
冬紅葉散るにまかせて太極拳
北上の水また旨し芋煮会
冬うらら買物籠に季寄せ入れ
菊日和医者に行くにも季寄せ持ち
髭剃りておのこもすなり冬けはひ
猫の髭そっと撫でたき菊日和
十勝岳ふもと一面草紅葉
草紅葉滑るが如き太極拳
炉端には好きなる君がありし夢
炉端にて恋しき君の文開き
座りてはすぐ眠りたき暖房車
復讐は夢のなかのみ寒烏
寒卵美しきと思ひ飾りけり
寒卵美しきと思ひしばし置く
菊日和医者へ行くにも茹卵
寒木瓜や卓に小熊の縫ぐるみ
冬紅葉冷たき水で薬飲む
色鳥や窓開け放ち太極拳
湯河原の丘にてはべる蜜柑狩遙かな沖に白き船見へ
病院の受付台に置かれたる心なごます小熊の人形
鳥啼きて水音くるゝあじろかな 与謝蕪村
冬紅葉散るにまかせて太極拳
北上の水また旨し芋煮会
冬うらら買物籠に季寄せ入れ
菊日和医者に行くにも季寄せ持ち
髭剃りておのこもすなり冬けはひ
猫の髭そっと撫でたき菊日和
十勝岳ふもと一面草紅葉
草紅葉滑るが如き太極拳
炉端には好きなる君がありし夢
炉端にて恋しき君の文開き
座りてはすぐ眠りたき暖房車
復讐は夢のなかのみ寒烏
寒卵美しきと思ひ飾りけり
寒卵美しきと思ひしばし置く
菊日和医者へ行くにも茹卵
寒木瓜や卓に小熊の縫ぐるみ
冬紅葉冷たき水で薬飲む
色鳥や窓開け放ち太極拳
コメントをみる |

モノレール降りて靴先草紅葉
2003年11月12日(*^。^*)
先代の書籍の並びかたくなに守る老舗の古書店であり
高山の小さな旅の霧ごめの朝市で買ふ茸漬けかな
お参りに紅葉明かりの神慮かな 蔵野恵美子
虫の闇安乗文楽灯を洩らす 塩川雄三
亜浪忌や叱られしことのなつかしく 大野林火
オカリナの音色澄みいる冬木立
オカリナの音色透明冬紅葉
オカリナの音色透明冬木立
みどごに紅葉明かりの七五三
色鳥のさえずり描く絵の手紙
絵手紙に小鳥の跳ねて届きけり
モノレール降りて靴先草紅葉
菊人形黒子のやうな菊師いて
本籍を移しふるさと山眠る
秋刀魚焼く煙を窓に逃がしけり
籐椅子のほどよき窪み秋桜
母米寿口は元気で冬紅葉
弁慶のみえ切りていつ菊人形
絵手紙に推敲の跡冬紅葉
小学校より運動会の招き状
節料理ぜひに食べたし佳きひの菜
聖樹には手作りの星数多置き
眼鏡橋レンズの中にも照紅葉
秋刀魚には鳴戸の酸橘佳かりけり
冬波の立ち騰がりける岬かな
動禅や風やはらかき今朝の冬
ちゃんちゃんこ着て絵手紙投函す
山粧ふ句会となりて苦吟する
銀河詠み芭蕉は越後泊まりかな
先代の書籍の並びかたくなに守る老舗の古書店であり
高山の小さな旅の霧ごめの朝市で買ふ茸漬けかな
お参りに紅葉明かりの神慮かな 蔵野恵美子
虫の闇安乗文楽灯を洩らす 塩川雄三
亜浪忌や叱られしことのなつかしく 大野林火
オカリナの音色澄みいる冬木立
オカリナの音色透明冬紅葉
オカリナの音色透明冬木立
みどごに紅葉明かりの七五三
色鳥のさえずり描く絵の手紙
絵手紙に小鳥の跳ねて届きけり
モノレール降りて靴先草紅葉
菊人形黒子のやうな菊師いて
本籍を移しふるさと山眠る
秋刀魚焼く煙を窓に逃がしけり
籐椅子のほどよき窪み秋桜
母米寿口は元気で冬紅葉
弁慶のみえ切りていつ菊人形
絵手紙に推敲の跡冬紅葉
小学校より運動会の招き状
節料理ぜひに食べたし佳きひの菜
聖樹には手作りの星数多置き
眼鏡橋レンズの中にも照紅葉
秋刀魚には鳴戸の酸橘佳かりけり
冬波の立ち騰がりける岬かな
動禅や風やはらかき今朝の冬
ちゃんちゃんこ着て絵手紙投函す
山粧ふ句会となりて苦吟する
銀河詠み芭蕉は越後泊まりかな
コメントをみる |

蒲団着て愉しき夢を見るべしや
2003年11月11日(*^。^*)
さざ波や志賀のみやこはあれにしを昔ながらの山桜かな 平忠度
(勅勘の身なれば読み人しらずとし故郷の花と言ふ題で千載集に入れられたり。)
冬うらら画仙紙買ひて菓子試食
さざなみの志賀の都の帰り花
寒暁の海に及びし水平線
虎落笛また来ますとて言ひのこし
逝く秋を惜しみてひとり珈琲を飲む
曼珠沙華描くに珈琲砂糖抜き
灯台を隠すほど揺れ銀すすき
流れ星古き友への遠電話
流れ星来し方語る遠電話
遠銀河来し方語る長電話
聖誕祭マザーテレサの愛の欲し
シクラメンマザーテレサは逝き久し
冬うららマザーテレサは子等愛し
桜桃の傷つき易し空の蒼
白鶴の舞ふとも見へし太極拳
蒲団着て愉しき夢を見るべしや
大輪の菊の全き茶会かな
猫の目の翠に光る星月夜
時雨るるや子猫となりて吾眠る
さざ波や志賀のみやこはあれにしを昔ながらの山桜かな 平忠度
(勅勘の身なれば読み人しらずとし故郷の花と言ふ題で千載集に入れられたり。)
冬うらら画仙紙買ひて菓子試食
さざなみの志賀の都の帰り花
寒暁の海に及びし水平線
虎落笛また来ますとて言ひのこし
逝く秋を惜しみてひとり珈琲を飲む
曼珠沙華描くに珈琲砂糖抜き
灯台を隠すほど揺れ銀すすき
流れ星古き友への遠電話
流れ星来し方語る遠電話
遠銀河来し方語る長電話
聖誕祭マザーテレサの愛の欲し
シクラメンマザーテレサは逝き久し
冬うららマザーテレサは子等愛し
桜桃の傷つき易し空の蒼
白鶴の舞ふとも見へし太極拳
蒲団着て愉しき夢を見るべしや
大輪の菊の全き茶会かな
猫の目の翠に光る星月夜
時雨るるや子猫となりて吾眠る
コメントをみる |

菊咲けり陶淵明の菊咲けり 山口青邨
2003年11月9日(*^。^*)
菊咲けり陶淵明の菊咲けり 山口青邨
百姓に花瓶売りけり今朝の冬 与謝蕪村
狛犬の欠伸もしたる菊日和
狛犬の欠伸するほど菊日和
狛犬の口あいていて菊日和
狛犬の口のあんぐり萩日和
石蕗咲いて灯台守の昼寝かな
石蕗咲いて灯台守の昼餉どき
全身の骨をほぐせし柚子の風呂
冬うらら沖に1隻白き船
冬うらら水平線に沖白き船
冬うらら子猫まろぶて戯れぬ
冬立つや静かに絵の具溶かす朝
父となり父を恋ふこそ鰯雲
菊日和杖を忘れて浜歩き
案山子には目鼻の無くて芋の風
栗飯の出来上がるまで句っを案ず
冬うらら子猫のまろぶ浜辺かな
町角に漂ってをり金木犀
トンネルを抜けて漁村は柿の秋
吾亦香ハンカチほどの風のあり
賜りし木の実の名前知らざりし
東山むらさきいろの夕時雨
みどりがごは祖母が大好き木瓜の花
菊咲けり陶淵明の菊咲けり 山口青邨
百姓に花瓶売りけり今朝の冬 与謝蕪村
狛犬の欠伸もしたる菊日和
狛犬の欠伸するほど菊日和
狛犬の口あいていて菊日和
狛犬の口のあんぐり萩日和
石蕗咲いて灯台守の昼寝かな
石蕗咲いて灯台守の昼餉どき
全身の骨をほぐせし柚子の風呂
冬うらら沖に1隻白き船
冬うらら水平線に沖白き船
冬うらら子猫まろぶて戯れぬ
冬立つや静かに絵の具溶かす朝
父となり父を恋ふこそ鰯雲
菊日和杖を忘れて浜歩き
案山子には目鼻の無くて芋の風
栗飯の出来上がるまで句っを案ず
冬うらら子猫のまろぶ浜辺かな
町角に漂ってをり金木犀
トンネルを抜けて漁村は柿の秋
吾亦香ハンカチほどの風のあり
賜りし木の実の名前知らざりし
東山むらさきいろの夕時雨
みどりがごは祖母が大好き木瓜の花
コメントをみる |

ほろ苦き夢に覚めては木瓜の花
2003年11月8日(*^。^*)
山茶花のここを書斎と定めたり 正岡子規
火の国の女よわれは木の葉髪 下村梅子
鳶の輪の三たび廻りし紅葉山
足なへの夫いたはり花アロエ
足なへの夫いたはり石蕗の花
鳶の笛三度聞こへし紅葉山
潮騒のほかは聞こへず星月夜
潮騒のほかは聞こへず鰯雲
潮騒やフロントに活けし吾亦香
祭笛吹くは漁師でありし祖父
銀すすき手折る絵手紙描くため
萩散らすさへ心の傷み身のいたみ
かぐや姫降りてきさうな銀すすき
ほろ苦き夢に覚めては石蕗の花
ほろ苦き夢に覚めては木瓜の花
朝まだき潮騒の浜に太極拳
山茶花のここを書斎と定めたり 正岡子規
火の国の女よわれは木の葉髪 下村梅子
鳶の輪の三たび廻りし紅葉山
足なへの夫いたはり花アロエ
足なへの夫いたはり石蕗の花
鳶の笛三度聞こへし紅葉山
潮騒のほかは聞こへず星月夜
潮騒のほかは聞こへず鰯雲
潮騒やフロントに活けし吾亦香
祭笛吹くは漁師でありし祖父
銀すすき手折る絵手紙描くため
萩散らすさへ心の傷み身のいたみ
かぐや姫降りてきさうな銀すすき
ほろ苦き夢に覚めては石蕗の花
ほろ苦き夢に覚めては木瓜の花
朝まだき潮騒の浜に太極拳
コメントをみる |

菊膾少し酸味の定年後
2003年11月7日(*^。^*)
すすき原分けゆき捜す君なれば優しき言葉吾に賜れ
月見れば吾の愛するかぐや姫吾のもとへと夢に現る
(竹取物語を読んでいます。)
降り続く紅葉のなかに太極拳
降り止まぬ紅葉を浴びて太極拳
菊膾少し酸味の定年後
ワイン煮の茸食べては霜月尽
白ワインで茸煮るこそ贅沢で
虎の尾を手折るも恋の傷みかな
ワイン煮の林檎少しく酸味あり
ワイン煮の林檎酸味の定年後
愉しくて小犬転がる菊日和
粧ふ山ぬけて一線高速道
黄落や川のほとりの時計台
黄落や川浪聞こゆ時計台
鳶の輪の三たび廻りて秋の潮
朝霧の岬に潮騒鳶の笛
足なへの夫いたはり花八ツ手
潮騒や夕餉を告げる歌時計
潮騒や少しばかりの生ビール
フロントにいが栗の籠置きてあり
無花果のワイン煮てふはデザートに
すすき原分けゆき捜す君なれば優しき言葉吾に賜れ
月見れば吾の愛するかぐや姫吾のもとへと夢に現る
(竹取物語を読んでいます。)
降り続く紅葉のなかに太極拳
降り止まぬ紅葉を浴びて太極拳
菊膾少し酸味の定年後
ワイン煮の茸食べては霜月尽
白ワインで茸煮るこそ贅沢で
虎の尾を手折るも恋の傷みかな
ワイン煮の林檎少しく酸味あり
ワイン煮の林檎酸味の定年後
愉しくて小犬転がる菊日和
粧ふ山ぬけて一線高速道
黄落や川のほとりの時計台
黄落や川浪聞こゆ時計台
鳶の輪の三たび廻りて秋の潮
朝霧の岬に潮騒鳶の笛
足なへの夫いたはり花八ツ手
潮騒や夕餉を告げる歌時計
潮騒や少しばかりの生ビール
フロントにいが栗の籠置きてあり
無花果のワイン煮てふはデザートに
コメントをみる |

かぐや姫帰りさうなる月の夜
2003年11月6日11月5日東京モーターショウで骨髄バンクのお手伝いのボランテイアをしました。
秋桜心の傷み身の傷み
冬来ると言われて乳房柔らかし 鎌倉佐弓
みちのくの闇の深さに香りける稲の花こそ麗しきとこそ
オカリナの風の声にと応へけり故郷の山木霊するかに
今もなほ退きし仕事の夢にありあの懐かしくも苦しくもあり
山静か湖静か紅葉降る
追伸の床しき言葉菊の月
菊膾たっぷり食べて夕月夜
秋風の埴輪のまなこ通りけり
味噌汁にろころ甘き小芋かな
緊急医眉美しき夜の寒
宮城野の柿の溢れる小径かな
名刹の魚板を揺らす野分かな
宇治深し川に揉まるる萩の屑
栗おこわ涙し食みし少年期
唐辛子一点辛き批評かな
朝顔に朝の風来て紺揺るる
火の山の可愛ゆき煙文化の日
高山や川霧籠めの朝の市
秋青嶺かこみし町の朝の市
何処見ても秋の青嶺や一位彫り
眠りても目裏に残る柚子ひとつ
かぐや姫帰りさうなる月の夜
望月やかぐや姫より便り来し
秋桜心の傷み身の傷み
冬来ると言われて乳房柔らかし 鎌倉佐弓
みちのくの闇の深さに香りける稲の花こそ麗しきとこそ
オカリナの風の声にと応へけり故郷の山木霊するかに
今もなほ退きし仕事の夢にありあの懐かしくも苦しくもあり
山静か湖静か紅葉降る
追伸の床しき言葉菊の月
菊膾たっぷり食べて夕月夜
秋風の埴輪のまなこ通りけり
味噌汁にろころ甘き小芋かな
緊急医眉美しき夜の寒
宮城野の柿の溢れる小径かな
名刹の魚板を揺らす野分かな
宇治深し川に揉まるる萩の屑
栗おこわ涙し食みし少年期
唐辛子一点辛き批評かな
朝顔に朝の風来て紺揺るる
火の山の可愛ゆき煙文化の日
高山や川霧籠めの朝の市
秋青嶺かこみし町の朝の市
何処見ても秋の青嶺や一位彫り
眠りても目裏に残る柚子ひとつ
かぐや姫帰りさうなる月の夜
望月やかぐや姫より便り来し
コメントをみる |

乳色の霧の深きに太極拳
2003年11月5日鳥のうちの鷹に生まれし汝かな 橋本鶏二
遠山に雲ゆくばかり麦を蒔く 桂信子
食卓に大根おろしと菊の花
芋汁のほかほか食べし収穫祭
蟹汁の湯気吹き食べし収穫祭
蟹汁のほかほか食べし収穫祭
太極拳舞へば紅葉吹雪かな
黄落を浴び朝の一ときの太極拳
乳色の霧の深きに太極拳
雨に濡る紅葉を踏みて太極拳
紅葉浴び宵の一ときの太極拳
岩木山静かに林檎落ちにけり
夕焼や帰る鳥みな懐かしき
大根のはみ出しにける乳母車
古書店に買ふ古今集鰯雲
霧ごめの古書店に買ふ古今集
絵手紙の秋風のせて届きけり
ワイン煮の林檎の香り小鳥来る
句座離れ紅葉の小径彷徨ひぬ
オカリナの響きに応ふ小鳥かな
湧き水の重たき音や白鳥来
遠山に雲ゆくばかり麦を蒔く 桂信子
食卓に大根おろしと菊の花
芋汁のほかほか食べし収穫祭
蟹汁の湯気吹き食べし収穫祭
蟹汁のほかほか食べし収穫祭
太極拳舞へば紅葉吹雪かな
黄落を浴び朝の一ときの太極拳
乳色の霧の深きに太極拳
雨に濡る紅葉を踏みて太極拳
紅葉浴び宵の一ときの太極拳
岩木山静かに林檎落ちにけり
夕焼や帰る鳥みな懐かしき
大根のはみ出しにける乳母車
古書店に買ふ古今集鰯雲
霧ごめの古書店に買ふ古今集
絵手紙の秋風のせて届きけり
ワイン煮の林檎の香り小鳥来る
句座離れ紅葉の小径彷徨ひぬ
オカリナの響きに応ふ小鳥かな
湧き水の重たき音や白鳥来
コメントをみる |

散る紅葉見るさへ胸の傷みかな
2003年11月4日(*^。^*)
極はまでいとしと想ふやまと歌作り続けて次の世にまで
蟹の汁賜りにける収穫祭
妻好きな津軽の林檎選み買ふ
林檎買ひ里芋汁を賜りぬ
収穫祭ふと句友より声掛けらるる
里芋のころころころと買ひにけり
大振りの良く締まりたる林檎買ふ
秋祭に句友の出羽の訛り聞く
紅葉散るさへ心の傷みかな
散る紅葉見るさへ胸の傷みかな
芋煮会のにわか作りの大かまど
星月夜本人だけが好きな歌
深川や珊瑚樹実る芭蕉の忌
湯浴みせしみどりご柚の香纏ふのみ
冬桜乱れし溥傑旧居かな
望月のやがては雲に隠れけり
極はまでいとしと想ふやまと歌作り続けて次の世にまで
蟹の汁賜りにける収穫祭
妻好きな津軽の林檎選み買ふ
林檎買ひ里芋汁を賜りぬ
収穫祭ふと句友より声掛けらるる
里芋のころころころと買ひにけり
大振りの良く締まりたる林檎買ふ
秋祭に句友の出羽の訛り聞く
紅葉散るさへ心の傷みかな
散る紅葉見るさへ胸の傷みかな
芋煮会のにわか作りの大かまど
星月夜本人だけが好きな歌
深川や珊瑚樹実る芭蕉の忌
湯浴みせしみどりご柚の香纏ふのみ
冬桜乱れし溥傑旧居かな
望月のやがては雲に隠れけり
コメントをみる |

眼裏に白鳥残る眠りかな
2003年11月3日(*^。^*)
美しき十一月のペルシャ猫 山口冬男
ももくさの花のひもとく秋の野に思ひたはれむ人なとがめそ 古今集秋上246詠み人しらず
歌垣の筑波の嶺は夫婦にて少し離れて何時に逢うかも
草色の蟷螂の子がが鎌上げるその小さくも可愛くもある強さかな
強霜の朝の歩道は冷たくて鋼の如く吾を弾きぬ
耳栓をはずせば秋の声幽かにきこえゆ吾を呼びいるかも
草紅葉小さな旅に季寄せ持ち
海昏れて波に揉まるる落ち椿
走り蕎麦打つ板前の幼な眉
立て掛けし材木白く走り蕎麦
瀧不動より水の走りて蕎麦の花
白魚の涙している石蕗の花
山茶花や未熟児なれど良く喋り
一卓に恋人と見ゆ走り蕎麦
大根摺る左利きなる母ゆずり
八雲立つ出雲の駅のとろろ蕎麦
母の目に涙が見へて白鳥来
手折りたばたちまち散りぬ姫椿
割り箸の柾目涼しきとろろ蕎麦
白鳥を見るたび涙こぼしけり
白鳥を見むとて靴を濡らしけり
襟巻きで顔を覆ひて白鳥見
蓮の実の飛びたる湖に白鳥来
白鳥の仔の灰色も湖の昏れ
眼裏に白鳥残る眠りかな
白鳥の声の残れる眠りかな
紅葉山鞍馬天狗が出る噂
俳諧の小径たどれば星月夜
色鳥の天守閣へと遊びに来
黄落の道後の出湯懐かしき
ぼっちゃんの亦も来たれり紅葉の湯
秋薔薇一輪手折り贈り物
絵手紙の大根とどく風の音
吾が妻は十勝の豆が大好きで
鳥遊ぶ如くに紅葉降りにけり
紅葉降る小鳥の心あるやうに
来し方を静かに思ふ星月夜
草紅葉滑るがごとく太極拳
季寄せには無き季語に花鳥(あとり)とか
色鳥のさまざまな声聞き分けて
冬隣喪中あいさつ書けばはや
美しき十一月のペルシャ猫 山口冬男
ももくさの花のひもとく秋の野に思ひたはれむ人なとがめそ 古今集秋上246詠み人しらず
歌垣の筑波の嶺は夫婦にて少し離れて何時に逢うかも
草色の蟷螂の子がが鎌上げるその小さくも可愛くもある強さかな
強霜の朝の歩道は冷たくて鋼の如く吾を弾きぬ
耳栓をはずせば秋の声幽かにきこえゆ吾を呼びいるかも
草紅葉小さな旅に季寄せ持ち
海昏れて波に揉まるる落ち椿
走り蕎麦打つ板前の幼な眉
立て掛けし材木白く走り蕎麦
瀧不動より水の走りて蕎麦の花
白魚の涙している石蕗の花
山茶花や未熟児なれど良く喋り
一卓に恋人と見ゆ走り蕎麦
大根摺る左利きなる母ゆずり
八雲立つ出雲の駅のとろろ蕎麦
母の目に涙が見へて白鳥来
手折りたばたちまち散りぬ姫椿
割り箸の柾目涼しきとろろ蕎麦
白鳥を見るたび涙こぼしけり
白鳥を見むとて靴を濡らしけり
襟巻きで顔を覆ひて白鳥見
蓮の実の飛びたる湖に白鳥来
白鳥の仔の灰色も湖の昏れ
眼裏に白鳥残る眠りかな
白鳥の声の残れる眠りかな
紅葉山鞍馬天狗が出る噂
俳諧の小径たどれば星月夜
色鳥の天守閣へと遊びに来
黄落の道後の出湯懐かしき
ぼっちゃんの亦も来たれり紅葉の湯
秋薔薇一輪手折り贈り物
絵手紙の大根とどく風の音
吾が妻は十勝の豆が大好きで
鳥遊ぶ如くに紅葉降りにけり
紅葉降る小鳥の心あるやうに
来し方を静かに思ふ星月夜
草紅葉滑るがごとく太極拳
季寄せには無き季語に花鳥(あとり)とか
色鳥のさまざまな声聞き分けて
冬隣喪中あいさつ書けばはや
菊括る紐は真白で未亡人
2003年11月2日暗闇にからくり人形ふと動く秋風かすか入りし気配か
松ぼくり一つ拾へてポケットに絵手紙一枚描かんとぞ思ふ
光の中に波のきらめきありにけりモネの睡蓮池に浮かびぬ
空狭き都に住むや神無月 夏目漱石
陸奥のもってのほかてふ菊膾
葡萄食べ一語一語をいとほしみ
巖流島今も昔も帰燕かな
秋風にひとオカリナの響きけり
紅葉して東大寺前筆を買ふ
薦らるもつてのほかてふ菊膾
紫の菊を括りて夫は亡き
菊括る紐は真白で未亡人
髪飾り重きに耐へて七五三
髪飾り重き三つの七五三
髪飾り重き小雨の七五三
秋暑し遂に買ひたるアイスクリン
絵手紙とともに舞ひこむ秋の風
松ぼくり一つ拾へてポケットに絵手紙一枚描かんとぞ思ふ
光の中に波のきらめきありにけりモネの睡蓮池に浮かびぬ
空狭き都に住むや神無月 夏目漱石
陸奥のもってのほかてふ菊膾
葡萄食べ一語一語をいとほしみ
巖流島今も昔も帰燕かな
秋風にひとオカリナの響きけり
紅葉して東大寺前筆を買ふ
薦らるもつてのほかてふ菊膾
紫の菊を括りて夫は亡き
菊括る紐は真白で未亡人
髪飾り重きに耐へて七五三
髪飾り重き三つの七五三
髪飾り重き小雨の七五三
秋暑し遂に買ひたるアイスクリン
絵手紙とともに舞ひこむ秋の風
コメントをみる |

おでんには大根宜し燗の酒
2003年11月1日(*^。^*)
筑波嶺に雪かも降らる否をかも愛(かな)しき児(こ)ろが布干さるかも 万葉集 東歌14−3351
(愛する恋人が白い布を干しているのかな)
哀しきは悲しとも愛しとも心に深きは初恋のこと
あやまちはくりかへします秋の暮 三橋敏雄
幼稚園並び登録小豆飯
大根の土をはみ出す力かな
眉高き僧の来たりて流れ星
夜を徹す入園手続き菊月夜
菊月夜臨終の声を聞かざりし
山国の暮は早くて赤蜻蛉
カルパッチョ紅葉の宿にくつろぎて
おでんには大根宜し燗の酒
涙して新米を食ぶ戦後かな
(少し古いかな。だけど世界には多くの子供が毎日飢えて死んでいます。どうかユニセフHPをご覧下さい。)
筑波嶺に雪かも降らる否をかも愛(かな)しき児(こ)ろが布干さるかも 万葉集 東歌14−3351
(愛する恋人が白い布を干しているのかな)
哀しきは悲しとも愛しとも心に深きは初恋のこと
あやまちはくりかへします秋の暮 三橋敏雄
幼稚園並び登録小豆飯
大根の土をはみ出す力かな
眉高き僧の来たりて流れ星
夜を徹す入園手続き菊月夜
菊月夜臨終の声を聞かざりし
山国の暮は早くて赤蜻蛉
カルパッチョ紅葉の宿にくつろぎて
おでんには大根宜し燗の酒
涙して新米を食ぶ戦後かな
(少し古いかな。だけど世界には多くの子供が毎日飢えて死んでいます。どうかユニセフHPをご覧下さい。)
コメントをみる |

鯡焼く煙にさへも小さき幸
2003年10月31日旅衣八重着重ね寝(い)ぬれどもなほ肌寒し妹(いも)にしあらねば
万葉集20.4351
(あずま歌、妹は恋人か妻のことです。)
こりこりと銀杏一つ茶椀蒸
梨よりは林檎な好きでやや太り
厩橋菊持ち渡る源義忌
夕食の大根おろしのやや辛目
鯡焼く煙にさへも小さき幸
記念日を寿ぎまこと菊日和
失ひし恋懐かしき花柊
秋潮に恋していたる目差かな鰯かな
秋刀魚焼く煙のまかに妻が居し
絵手紙の秋刀魚はみ出し届きけり
秋桜触るも嬉しき車椅子
石狩に秋味と言ふ鮭遡る
石狩に鎖塚あり銀芒
絵手紙に箸で描きし茄子ひとつ
昭和とは哀しき時代枯芒
枯芒美空ひばりの唄哀し
聖誕祭ひばりの歌ふアヴェマリア
目鼻空けパンプキンをフロントに
吾が妻は少し甘めの大根好き
万葉集20.4351
(あずま歌、妹は恋人か妻のことです。)
こりこりと銀杏一つ茶椀蒸
梨よりは林檎な好きでやや太り
厩橋菊持ち渡る源義忌
夕食の大根おろしのやや辛目
鯡焼く煙にさへも小さき幸
記念日を寿ぎまこと菊日和
失ひし恋懐かしき花柊
秋潮に恋していたる目差かな鰯かな
秋刀魚焼く煙のまかに妻が居し
絵手紙の秋刀魚はみ出し届きけり
秋桜触るも嬉しき車椅子
石狩に秋味と言ふ鮭遡る
石狩に鎖塚あり銀芒
絵手紙に箸で描きし茄子ひとつ
昭和とは哀しき時代枯芒
枯芒美空ひばりの唄哀し
聖誕祭ひばりの歌ふアヴェマリア
目鼻空けパンプキンをフロントに
吾が妻は少し甘めの大根好き
コメントをみる |

静かなる夜雨に育つ水菜かな
2003年10月30日紅(くれない)ににほふがうへのしらぎくはをりけるひとの袖かともみゆ 伊勢物語18
永遠に二人ぼっちの秋の暮 山崎十死生
石塀を三たび曲れば秋の暮 三橋敏雄
以下 麦秋作
静かなる夜雨に育つ水菜かな
静かなる夜雨に育つ京菜かな
一葉づつ枯れ吹かれゆく川柳
紅葉には小鳥のこころありにけり
黄落に小鳥のこころありにけり
深川や珊瑚樹みのり翁の忌
深川や珊瑚樹みのり芭蕉の忌
里芋をほっこりほこり味噌汁に
亡き母に供ふ里芋三つほど
蔵王嶺を間近な峡の芋煮会
出羽深き川のほとりの芋煮会
広瀬川の水汲みてより芋煮会
北上の水の冷たき芋煮会
永遠に二人ぼっちの秋の暮 山崎十死生
石塀を三たび曲れば秋の暮 三橋敏雄
以下 麦秋作
静かなる夜雨に育つ水菜かな
静かなる夜雨に育つ京菜かな
一葉づつ枯れ吹かれゆく川柳
紅葉には小鳥のこころありにけり
黄落に小鳥のこころありにけり
深川や珊瑚樹みのり翁の忌
深川や珊瑚樹みのり芭蕉の忌
里芋をほっこりほこり味噌汁に
亡き母に供ふ里芋三つほど
蔵王嶺を間近な峡の芋煮会
出羽深き川のほとりの芋煮会
広瀬川の水汲みてより芋煮会
北上の水の冷たき芋煮会
コメントをみる |

幻の君に影あり夏の夢
2003年10月29日しりとり俳句の大先輩の龍吉さんの作品です。
第49回角川俳句賞 受賞作品
『色 鳥』 馬場龍吉
石ころに石ころの影一遍忌
苧殻火のかたちの灰や崩れたる
この土間の固きうねりや靈祭
ふらふらや御魂迎への蚊の姥は
手花火のそれはまぶしき子どもかな
捨あふぎ都をとほく卓にあり
色鳥の五六七八まだまだ来
初潮や文箱の螺鈿にじいろに
釉薬を如雨露で流す菊日和
水底に影の生れて澄みにけり
水口を落ちてはるかに水の渦
霧を来て鏡の中に立つてをり
炉開やすべての窓を開け放ち
裏山に鬼の子の棲む暮色かな
降つてくるものを眺めて雀瓜
威銃蜘蛛の囲に引つ掛かりゆく
とつてもとつてもとつても草じらみ
枯草のつらぬいてゐる兎罠
猟犬ハ腹ヲ汚スヲ旨トスル
手のとどくところに影や冬木立
日向ぼこしてゐる影のありにけり
手袋を編みあげし指冷たくて
人殺すごと風邪の氷を割つてをる
雪吊の縄のとぐろの解かれだす
生きいきと青にじませて草氷柱
潮騒の路地の奥まで初日の出
炎にも影ありにけり女正月
雪振るととんどの灰の舞ひあがる
とんど火の耳を真ッ赤に透きとほる
いくたびも並んで搗きぬ寒の餅
龍天の盥をめぐる鱗か
しゃぼん玉ぶつかるまへに割れにけり
鳴きながら透きとほりけり揚雲雀
残りては川底さぐる鴨の尻
釣銭の落ちてころがる海市かな
雁風呂や柴折りたして折りたして
流し雛いろをきはめて回りたる
涅槃図のはるか遠くを鳴く鴉
万華鏡のぞくや草の芳しく
群れなして黒きつむじや柳鮠
水甕にたゆたふ水の日永かな
いかのぼり小さくなつて重くなる
花筏揺れる川面のそのままに
暮ぎはの火の粉を散らし花篝
曳船が船を曳きゆく暮の春
日傘より一人は海へ走りだす
夏籠の栄螺の蓋をつつきをり
鴨の子やこの世にくぐる橋いくつ
四阿のひとを呼びだす浮巣かな
葉の裏へ蛍の光まはりたる
以上
以下 麦秋
地獄の火纏ひし秋刀魚口中に
溶接の火を眩しみて鯊を釣る
食卓に大根おろし秋桜
白肌の眩しき乙女秋泳
蓮見へるレストランにて婚の宴
新秋刀魚小骨を巴里と食みにけり
木卓に紅葉の影や握り飯
食堂の硬き土間ありちろろ虫
四阿に木の卓二つ秋桜
しゃぼん玉童話の家に生まれけり
秋日傘傾け会釈薄けはひ
水澄みし池に硬貨を洗ひけり
紅葉浮く池に小銭を洗ひけり
幻の君に影あり夏の夢
草虱付けて食みけり握り飯
秋草の香に包まれて太極拳
夢に見し木造校舎黄落す
第49回角川俳句賞 受賞作品
『色 鳥』 馬場龍吉
石ころに石ころの影一遍忌
苧殻火のかたちの灰や崩れたる
この土間の固きうねりや靈祭
ふらふらや御魂迎への蚊の姥は
手花火のそれはまぶしき子どもかな
捨あふぎ都をとほく卓にあり
色鳥の五六七八まだまだ来
初潮や文箱の螺鈿にじいろに
釉薬を如雨露で流す菊日和
水底に影の生れて澄みにけり
水口を落ちてはるかに水の渦
霧を来て鏡の中に立つてをり
炉開やすべての窓を開け放ち
裏山に鬼の子の棲む暮色かな
降つてくるものを眺めて雀瓜
威銃蜘蛛の囲に引つ掛かりゆく
とつてもとつてもとつても草じらみ
枯草のつらぬいてゐる兎罠
猟犬ハ腹ヲ汚スヲ旨トスル
手のとどくところに影や冬木立
日向ぼこしてゐる影のありにけり
手袋を編みあげし指冷たくて
人殺すごと風邪の氷を割つてをる
雪吊の縄のとぐろの解かれだす
生きいきと青にじませて草氷柱
潮騒の路地の奥まで初日の出
炎にも影ありにけり女正月
雪振るととんどの灰の舞ひあがる
とんど火の耳を真ッ赤に透きとほる
いくたびも並んで搗きぬ寒の餅
龍天の盥をめぐる鱗か
しゃぼん玉ぶつかるまへに割れにけり
鳴きながら透きとほりけり揚雲雀
残りては川底さぐる鴨の尻
釣銭の落ちてころがる海市かな
雁風呂や柴折りたして折りたして
流し雛いろをきはめて回りたる
涅槃図のはるか遠くを鳴く鴉
万華鏡のぞくや草の芳しく
群れなして黒きつむじや柳鮠
水甕にたゆたふ水の日永かな
いかのぼり小さくなつて重くなる
花筏揺れる川面のそのままに
暮ぎはの火の粉を散らし花篝
曳船が船を曳きゆく暮の春
日傘より一人は海へ走りだす
夏籠の栄螺の蓋をつつきをり
鴨の子やこの世にくぐる橋いくつ
四阿のひとを呼びだす浮巣かな
葉の裏へ蛍の光まはりたる
以上
以下 麦秋
地獄の火纏ひし秋刀魚口中に
溶接の火を眩しみて鯊を釣る
食卓に大根おろし秋桜
白肌の眩しき乙女秋泳
蓮見へるレストランにて婚の宴
新秋刀魚小骨を巴里と食みにけり
木卓に紅葉の影や握り飯
食堂の硬き土間ありちろろ虫
四阿に木の卓二つ秋桜
しゃぼん玉童話の家に生まれけり
秋日傘傾け会釈薄けはひ
水澄みし池に硬貨を洗ひけり
紅葉浮く池に小銭を洗ひけり
幻の君に影あり夏の夢
草虱付けて食みけり握り飯
秋草の香に包まれて太極拳
夢に見し木造校舎黄落す
コメントをみる |
